ミャンマー資本市場創設メンバーが語るミャンマー経済・投資の実際

クロスボーダー送金規制(ミャンマー投資に際してはミャンマーから国外へ資金を出せるかについて事前確認が重要)

今後加速するであろう海外からミャンマーへの投資に際しては、ミャンマー”への”送金のみならず、利子、配当或いは譲渡益(キャピタルゲイン)にかかるミャンマー”から”の送金についての制度及び実務確認が重要となる。

ミャンマー中央銀行(CBM : Central Bank of Myanmar)は、2012年8月10日施行の外為管理法(Foreign Exchange Management Law)において、外貨取引を以下の2つに区分している。

経常取引(Ordinary Transaction):①貿易及び短期借り入れを含む経常的な取引、②利息及び投資から生ずる収益の支払い、③分割払いローン及び直接投資にかかる減価償却、④家族の生活費の支払い、等

資本取引(Capital Transaction):経常取引以外の取引

同法24条及び25条では、経常取引にかかる外貨取引については、ミャンマーへの送金、またミャンマーから外への送金、いずれに対しても何ら制約を課さないことが明確化されている。

上記の経常取引はあくまでも例として示されているものであり、これら4項目以外のものを経常取引と認めないわけでは無いことが示唆される一方、当該例示においては定量的な基準が明らかではなく、経常的と見做されうる妥当性及び合理性については基準の不透明さがあり、CBMへの個別確認が必要になるものと思われる。

一方、資本取引については同法30条において、CBMが個別に規則を設けるものとされているが、事前に政府の承認が得られている範囲において①ローンの元本を払い戻す行為、②海外への援助、③海外への投資、の3つについては、特段の制限を設けないこととされている。

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