ミャンマー資本市場創設メンバーが語るミャンマー経済・投資の実際

ミャンマー情勢の最新情報 Vol.14(内と外から強まる国軍への圧力)

※ 本記事は、2021年2月19日(金)ミャンマー時間13時に執筆しています。

※ クーデター発生日より、毎晩Clubhouseにて音声での情報発信を行っています(@myanshin)。ネット回線遮断時はご容赦下さい。ミャンマーの今を知って頂きたいという「信念」に基づいてお届けしています。

※ 企業向けに情勢分析レポートも別途承ります(info@tvpmyanmar.com)。現地ビジネス展開にかかる方針・シナリオ設計、合弁解消、資産売却、事業撤退手続き等幅広くご支援が可能です。

※ 発生日からの時系列、2月1日(月)2月2日(火)2月3日(水)2月4日(木)2月5日(金)2月8日(月)2月9日(火)2月10日(水)2月11日(木)2月12日(金)2月14日(日)2月16日(火)2月17日(水)の記事も合わせてご覧ください。

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国内におけるデモの発生(5日)から15日目を迎えた。

本日も朝から我が家の外ではデモ隊の行進が見られる。深夜1時から朝9時までのネット回線遮断も相変わらず継続。事態の硬直化から海外メディアでの報道は散発的になりつつあるが、国民の怒りは未だ衰える気配を全く見せていない

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<英国による経済制裁が発動>

2月11日の米国による経済制裁に続いて、18日(木)英国政府はミャンマー国軍幹部3名に対する制裁を発表。対象は以下の3名であり、英国内の資産凍結、英国への渡航制限が科される。既に科されていた国軍関係者16名に追加された形だ。

ミャトゥンウー大将(General Mya Tun Oo、 現国防大臣)

ソートゥット中将(Lt General Soe Htut、現内務大臣)

タンライン中将(Lt General Than Hlaing、現内務副大臣)

英国議会では野党側からミャンマー軍事政権に速やかに措置を科すべきとの意見が出てきた。労働党(Labour Party)の影の内閣外相ステファンキノック(Stephen Kinnock)は、今回の英政府による措置は不十分であり(Still not good enough)、軍関連の企業等を含めた制裁を科すべきと主張。

ドミニクラーブ(Dominic Raab)外相は、「国際的協調によりミャンマー国軍による人権侵害を阻止し、国民のための正義を追求する(”We, alongside our international allies will hold the Myanmar military to account for their violations of human rights and pursue justice for the Myanmar people”)と発言しており、他国の動向を注視していく構えだ。今後、欧州(EU)による経済制裁の公表、或いは米国による第二弾の措置等が発動される可能性があり、英国政府としてはそれらと歩調を合わせた追加的な措置を出していくことが予想される。

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<抵抗運動の多様化>

2月13日に建国の父アウンサン将軍の生誕日を境にピークアウトしたかに見えたデモ活動は、2月17日に再びモメンタムが上がった。一部の仏教僧が抗議に参加し、これに呼応するように再び街にはデモ隊が拡大。同日には故障車で道路を封鎖し、公務員等がオフィスへ出勤することを妨げる措置も広がった。

また、市民による不服従運動(CDM : Civil Disobedience Movements)は、Off-LineからOn-Lineにも広がりを見せている。

2月17日(水)ミャンマー中央銀行(CBM : Central Bank of Myanmar)や軍が運営するTatmadaw True News Information Teamのサイトへのアクセスが出来ない状態が生じた。 翌18日の朝にはいずれも再稼働しているが、市民の中での混乱は広がっている。

サイバー攻撃をしかけた反軍政側はFacebook上で「我々の目的は、軍事体制の崩壊。体制を支える主要省庁・企業をオンライン上で徹底的に叩くこと(“Our goal is to overthrow the military regime. We will fight online to annihilate the core departments and businesses that prop up the regime”)  と声明を公表。CDM活動が多様化する中で、国民生活に与える影響は無視出来ない水準に達しつつあるだろう。

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<不買運動はシンガポール企業へも波及>

軍関連の企業による商品・サービスから始まった不買運動は、その後中国関連企業にも波及。2月18日からは更にシンガポール関連企業にも波及した。

デモ隊はソーシャルメディアを通じてシンガポール企業の製品・店名等を名指し。不買運動を呼びかけている。対象には、タイガービール(Tiger Beer)、ブレッドトーク(BreadTalk)、ヤクンカヤトースト(Ya Kun Kaya Toast)、ビューティーインザポット(Beauty In The Pot)、クリスタルジェイドキッチン(Crystal Jade Kichen)、一風堂(シンガポールのSMI : Singapore Myanmar Invescoによって運営)が含まれる。いずれもミャンマー人にこれまで広く親しまれていた商品・店舗ばかりだ。

今回の不買運動の背景は、シンガポールの外相ヴィヴィアン・バラクリシュナン(Vivian Balakrishnan)が2月16日(火) に「国際社会による幅広い制裁は排除されるべきで、制裁は一般国民に対して強い影響を与えてしまう“the international community should rule out “widespread” sanctions against Myanmar”, “such punitive measures would hurt ordinary citizens the most“)と発言したことを受けてのもの。デモ隊側は国際社会による制裁を望んでおり、シンガポール政府がこれに反する立場を明確にしたことから発生している。

シンガポール関連企業への不買運動を呼びかけるデモ隊側は、「シンガポールはミャンマー人の声を軽視し、独裁を支持している(“Singapore is not respecting the voices of Myanmar People, Singapore is supporting the Dictatorship”)と主張。今後、ミャンマー軍政に対する発言において、各国も慎重な対応を求められそうだ。

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